冬の朝、エンジンがかからない。
JAFのロードサービスで、出動の理由がいちばん多いのはバッテリー上がりだ。
この記事では、上がる前の合図と替え時、ハイブリッド車の「補機バッテリー」の話を書く。
あれコレさんうちの車、ハイブリッドだから、バッテリー上がりとか関係ないよね〜❓
アレルさんそれがな、関係ある。ハイブリッド車にも、普通の車と同じ12Vのバッテリーが積んである。そっちが上がると、走れない。
あれコレさんえ、大きい電池が満タンでも❓
アレルさん満タンでもだ。今日は冬の前に見ておく所の話をする。
清虎丸オレは朝いちばんでも元気だワン。車の方はそうはいかないワン🐾
冬の出動理由の1位
JAFのロードサービスで、出動の理由がいちばん多いのはバッテリー上がり。2024年度は全体の約42%。年末年始(2024年12月28日〜2025年1月6日・一般道・四輪と二輪の合計)だけで34,319件あった(JAF Mate 2026年1月30日)。
冬に増える理由を、JAFはこう書いている(JAF Mate 2025年2月28日)。
- 気温が下がるとバッテリー液の温度も下がり、化学反応が鈍って力が落ちる
- ライト、エアコン、デフロスター(窓の曇り取り)など、電気を使う物が増える
もう1つ。平日は乗らず、週末に近所を少し走るだけ、という乗り方も上がりやすい(同じ記事)。エンジンをかける時に使った電気を、走って取り戻す前に止めてしまうからだ。JAFの2026年1月の記事も、短い距離の使い方が続くと、始動に使う電気が、走って充電される電気より多くなる、と書いている。
上がる前の合図
バッテリーが弱ってきた時に出やすい合図。
- エンジンをかける時、ルームランプやメーターの明かりが一瞬暗くなる(JAF)
- エンジンのかかりが悪い
- パワーウィンドウの上げ下げが遅い
- ライトが暗い
- アイドリングストップ車なら、アイドリングストップしなくなる
(1つ目はJAF、2つ目からはGSユアサが挙げる合図)
GSユアサは、こういう合図が出てもすぐ上がるとは限らないが、注意が要る、と書いている。
冬の朝に1つでも気づいたら、「まだかかるから大丈夫」ではなく、点検を頼む合図にする。
替え時は2〜3年
電池工業会は、車の鉛バッテリーの交換をすすめる時期を「2年から3年」としている。GSユアサも寿命を2〜3年と書く。JAFは、交換から2年以上たったバッテリーなら、定期的に点検しよう、と言う。
バッテリーの上や横に、取り付けた日や製造の年月が書いてあることが多い(書き方は銘柄で違う)。まず「いつ替えたか」を知っておくだけでいい。
電圧だけで安心しない
GSユアサの目安では、エンジンを止めた状態で12.4V以上なら正常、満充電で12.72V。
ただ、ここで安心しないでほしい。わたしのバイク(ホンダ500X)で、何もつながずに測った電圧(開放電圧)が12.57Vあったのに、キーをONにして電気を流した瞬間に5Vまで落ちた。

=止めた状態の電圧は「入口」でしかない。弱っているかどうかは、電気を流した時に分かる。GSユアサも、店のテスターでの点検は、内部抵抗や、負荷をかけた時の電圧の変わり方を測る、と書いている。
だから冬の前は、ディーラーや整備工場、カー用品店に点検を頼むのが早い(GSユアサも、不安な時はディーラーや整備工場に「点検を依頼すると安心」と書いている)。JAFは、11月〜3月ごろは上がりやすくなるので、冬の前に点検を、とすすめている。
もう1つ。上がったまま放っておくと、バッテリーが凍ることがある。電池工業会は、放電したバッテリーは凍りやすいので、放電したまま置かずに充電しておくように、と書いている。
凍ってしまったら、ケーブルもジャンプスターターもつながない。ホンダの取扱説明書(フリードのハイブリッド車)は、液が溶けるまでジャンプスタートはできない、凍ったままつなぐと12Vバッテリーが壊れることがある、と書いている。
ハイブリッド車の補機バッテリー
ハイブリッド車には、走るための大きな電池(駆動用)と、普通の車と同じ12Vの「補機バッテリー」がある。
トヨタの取扱説明書(RAV4のハイブリッド車)には、こうある。
- 車を長い時間放っておくと、補機バッテリーが上がって、ハイブリッドシステムが始動できなくなるおそれがある
- この車は押しがけでは始動できない
- 救援用の端子を使って、ほかの車のバッテリー上がりを救援することはできない
=大きい電池が残っていても、12Vが上がれば動けない。しかもこの車は、救援用の端子から人の車を助けることはできない、と書いてある(この車の取説の話。自分の車の取説を見てほしい)。
ハイブリッド車は、エンジンをかける時に明かりが暗くなる合図が出にくいかもしれない(ここは、この記事の推定)。年数(2〜3年)で見る方が確実だ。
つなぎ方(どこにケーブルをつなぐか)は、車種によって違う。エンジンルームのヒューズボックスの中に、救援用の端子がある車もある。JAFも、応急の始動の手順は車種で違うので、取扱説明書を前もって見ておくように、と書いている。JAFが挙げる例では、マイナスをつなぐ場所が決まっている車や、ジャンプスターター(ポータブルバッテリー)をつないではいけない車もある。
積む前に、自分の車で使えるかを取説で見ておく。
上がったと思ったら、先に見る所
JAFは、バッテリー上がりと間違えやすいものとして「スマートキーの電池切れ」を挙げている(JAF Mate 2026年1月30日)。もう1つ、ボタンでかける車で、ブレーキの踏み込みが甘いとかからないこともある(JAF Mate 2025年2月28日)。キーの電池が切れた時のかけ方も、車種で違う=取説に書いてある。
本当に上がっていた時は、ジャンプスターターが助けになる。車に積んでおく話は、こちらに書いた。

ジャンプで助かるのは「上がっただけ」の時。つないでかかって、外したら止まる、なら、バッテリーか発電系のどちらかが死んでいる(どちらかは、別の所を測って決める)。この分かれ道は、上の2本の記事にまとめてある。
冬の前の5分
- バッテリーを最後に替えたのはいつか見る(2〜3年が目安)
- かかる時に、明かりが一瞬暗くならないか見る
- 2年を過ぎていたら、店で点検を頼む(冬に入る前、なるべく早く)
- 救援用の端子の場所と、ジャンプスターターを使ってよいかを取説で見ておく
- 出先で上がった時の手を1つ決めておく(自分の車で使えるならジャンプスターターを積む・ロードサービスの番号を控える)
(上のJAF・電池工業会・GSユアサ・トヨタの説明を並べた、この記事のまとめ)
あれコレさん2〜3年たってたら点検、かかる時に暗くなったら点検、だね〜
アレルさんそう。ハイブリッドなら、救援の端子の場所も見ておく。上がるのは、だいたい急いでいる朝だからな。
清虎丸急いでる朝ほど、オレの散歩は短くなるワン…🐾
出典
- JAF Mate「冬の朝にエンジンがかからない!? JAFロードサービス隊員が教えるバッテリー上がりの原因と予防法」(2026年1月30日)
- JAF Mate「JAFによる救援件数が最も多いバッテリー上がり!気温が低い冬場や春先は要注意!」(2025年2月28日)
- 電池工業会「自動車用バッテリーのよくある質問」
- GSユアサ「車のバッテリー電圧の目安と低下時の対処法」
- トヨタ「RAV4(ハイブリッド車)取扱説明書 補機バッテリーがあがったときは」
- ホンダ「フリード e:HEV 取扱説明書 ジャンプスタートの方法」