雪国のバイクは、これから半年近く眠る。
春に「かからない」を防ぐためにやるのは、バッテリー・燃料・タイヤ・カバーの4つ。
うちの500Xは、この冬が初めての冬眠だ。
あれコレさんアレルさん、もうバイク乗らないの❓ 外、まだ雪ないよ〜🍂
アレルさん朝の路面が凍り始めたら終わりだ。雪国のバイクは、これから半年近く眠る。
あれコレさん半年もほっといて大丈夫なの❓
アレルさんほっとくと大丈夫じゃない。この夏、俺は「長く眠っていたバイク」のバッテリーで痛い目を見てるからな。だから今年は、寝かせ方をちゃんとやる。
清虎丸オレは冬も寝ないワン。バイクが寝てる分、散歩を増やせワン🐾
まず結論:やるのは4つ
- バッテリー=外して満充電。月に1回は電圧を測る
- 燃料=ガソリンは満タンにしてしまう
- タイヤ=空気圧を合わせて、同じ所に重さを掛けっぱなしにしない
- 洗ってからカバー=塩カルと泥を落として、乾かしてから
この4つの骨組みは、ホンダが公式に案内している「長く乗らない時の保管」の中身に沿っている(空気圧と、月1回の電圧は私が足した分)。ここから1つずつ書く。
1つ目:バッテリーは外して満充電
ここがいちばん大事だ。春に「かからない」と言えば、まず疑うのがここだ。ホンダの案内はこうだ。
- 長く乗らない時は、バッテリーを外す
- 満充電にして、風通しのよい暗い所にしまう
- 外さない時は、マイナス端子だけでも外す
外す時は、キーを抜いてマイナスが先・プラスが後。工具がプラス端子と車体に同時に触れると火花が出る。外したら端子にカバー。走った直後なら30分ほど置いてから(GSユアサの案内=走った直後は電池の中にガスがたまっている)。
なぜ外すのか。バイクは、エンジンを切っていても少しずつ電気を使っている。時計やコンピューター、あとから付けたドラレコやセキュリティがあれば、なおさらだ。半年つないだままにすると、それだけで上がることがある。
あれコレさんあ、夏に止まったのもそういうこと❓
アレルさんあれは別口だ。長く眠っていた車両に古いバッテリーが載っていた。「眠らせると電池は弱る」という同じ根っこの話だな。その時の診断の記録はここにある。

冬のあいだは「月に1回、測る」
外したバッテリーも、置いておくだけで少しずつ減る。なので、月に1回はテスターで電圧を測る。
- 12.6〜12.8V以上 = 満充電の水準
- 12.4V未満 = 補充電する(うちの500Xに載っていた古河電池のバッテリーにも、この線の注意書きがあった)
冬を越すなら、12.6Vを切った所で充電しておくと安心。つなぎっぱなしにできる「維持充電器」なら、月1回の手間が減る。
雪国ならではの話。バッテリーは、減った状態ほど凍りやすい。電池工業会の案内では、満充電に近ければ凍りにくいが、放電が進むと−10℃前後で凍ることがあり、凍るとケースが割れることがある。物置が氷点下になる土地では、「満充電で冬を越す」こと自体が凍結よけになる。
充電器は、電池に書いてある「標準充電」の電流(容量のおよそ10分の1。うちのなら0.7A)で充電できる物を使う。MF(密閉型)の電池なら「MF・制御弁式対応」の物。大きい電流で急いで充電すると、電池の寿命を縮める(GSユアサの案内)。
充電は、火の気のない風通しのよい所で。充電中は燃えやすいガス(水素)が出る。
アレルさんうちは外したらタオルにくるんで、暖かい家の中に置く。外したらまず満充電にして、使う前に残量を見る。
うちの500Xに、この夏付け替えたバッテリーはこれ。合う型番はバイクごとに違うので、今載っている電池か取扱説明書で型番を確かめてから選ぶ。
2つ目:ガソリンは満タンにしてしまう
ホンダの案内では、長くしまう時はガソリンを満タンにする。タンクの中に空気が多いと、寒暖の差で内側に水滴が付き、サビのもとになる。満タンにすれば、その空気の入る所が減る。
500Xは燃料噴射(インジェクション)のバイクなので、昔のキャブレター車のように「キャブのガソリンを抜く」作業は要らない。(キャブ車に乗っている人は、キャブの中のガソリンを抜く。残すと中で傷んで詰まる=これもホンダの案内にある)
乗り納めの日に、帰りにスタンドで満タンにしてそのまま置き場に入れるのが一番楽だ。うちもそうしている。
3つ目:タイヤは「同じ所で潰さない」
半年、同じ向きで止めておくと、地面に着いている所だけに重さが掛かり続ける。ホンダの案内はこうだ。
- メンテナンススタンドでタイヤを浮かせる
- 浮かせられない時は、ときどきバイクを動かして、地面に着く所を変える
空気は、乗っていなくても少しずつ抜ける。しまう前に規定の空気圧に合わせ、春に乗る前にも、もう一度測る。(規定の値は、車体に貼ってあるラベルか取扱説明書で見る)
あれコレさん動かすって、どのくらいの間隔で❓
アレルさんメーカーの案内に日数は無い。うちはスタンドで後ろを浮かせてる。前は着いたままだ。
4つ目:洗って、乾かしてから、カバー
最後の何回かの走りで、道に塩カル(融雪剤)がまかれていることがある。そのまましまうと、半年かけてサビが進む。ホンダの案内はこうだ。
- 汚れを洗い落として、よく拭いて乾かしてからしまう
- チェーンなど動く所には油を差す
- 屋内でもカバーを掛ける(雨・紫外線・ほこり・盗難よけ)
- カバーはエンジンとマフラーが冷めてから掛ける
- カバーの中が湿ったら、外してバイクを乾かす(防水のカバーは中が蒸れやすい)
うちは、屋根と壁のある所でブルーシートでくるんでいる。
塩カルとサビの話は、車の下回りでこちらに書いた。考え方はバイクも同じ。

清虎丸オレも風呂のあとはちゃんと乾かせワン🐾
アレルさん……同じだな。濡れたまま寝かせるな、だ。
春に起こす時(ここが本番)
冬眠は、しまって終わりではない。春に起こす時に、この順で見る。
- バッテリーの電圧を測る → 12.4V未満なら、付ける前に補充電
- バッテリーを付ける → 付ける時はプラスが先、マイナスが後
- キーONで、もう一度測る → ここで大きく崩れたら、電池の中が弱っている(12.57Vが5Vに落ちた話は上の記事に)
- タイヤの空気圧を測る
- チェーンに油
- ブレーキが効くか → 押して歩いて、前も後ろも止まるか
- エンジンオイルの量と汚れ
- かかったら、いきなり遠出しない → 近所を一回りして、音や手ごたえを確かめる
ホンダの案内も「保管した期間に応じて各部を点検してから乗る」としている。
万一かからない時の備えは、車に積んであるジャンプスターター。この500Xも、夏に止まった時はそれでかけた。ただ電池が中で死んでいたので、外したら止まった。ジャンプで助かるのは「上がっただけ」の時だけ。その見分け方はこちらに書いた。

春に起こしたら、その結果をこの記事に追記する。
まとめ
バイクの冬眠でやるのは4つ。
- バッテリー=外して満充電。月1回測って、12.4V未満なら充電
- 燃料=満タンにしてしまう
- タイヤ=空気圧を合わせ、同じ所で潰さない
- 洗う=乾かしてからカバー
春の「かからない」を防ぐのは、秋に外して満充電にしておく一手だ。
あれコレさん来年の春、ちゃんと起きるか見に行こっと😊
アレルさん起きなかったら、それも全部書く。
清虎丸春はオレが起こしてやるワン。おやつ用意しとけワン🐾
出典
- Honda「Storage Advice – Caring for Your Motorcycle –」(Honda Plus One・2022年9月21日)
- GSユアサ車用バッテリーのコラム(停止時の電圧)
- GSユアサバイク用バッテリーの手入れ(充電の電流)
- GSユアサバイク用バッテリーの交換(外す順・付ける順)
- 電池工業会よくある質問(バッテリーの凍結)
- Honda400X 仕様(500Xの国内向けの兄弟車)