吹雪の日、ゆっくり走っていても、道の端も前の車も見えなくなる時がある。
吹雪・地吹雪・ホワイトアウトが何なのか、走っている途中で前が見えなくなったら何をするか、出る前に何を見るかを、気象庁・JAF・北海道の「暴風雪ミニノート」でまとめた。
吹雪で前が見えないって、ちょっと大げさじゃない❓ ゆっくり走れば平気でしょ〜
アレルさんゆっくりでも、道の端も前の車も見えなくなる時がある。今日は、吹雪とホワイトアウトが何なのか、走っている時に何をするか、出る前に何を見るか、を書くよ。
吹雪・地吹雪・ホワイトアウトは何が違う
気象庁の予報用語では、「ふぶき」は「『やや強い風』程度以上の風が雪を伴って吹く状態。降雪がある場合と、降雪はないが積もった雪が風に舞上げられる場合(地ふぶき)とがある」。「やや強い風」は風速10m/s以上15m/s未満の風だ。
「ホワイトアウト」は「視界が白一色になる現象であり,吹雪や降雪時において、視程より近い距離に雪以外に識別できる地物が無い状況」。備考には「ホワイトアウトにより方向感覚がなくなり、自分の位置がわからなくなる」とある。
降ってなくても、積もった雪が飛んでくるだけで真っ白になるの?
アレルさんそれが地吹雪。北海道開発局・気象庁の北海道の気象台・北海道・寒地土木研究所が一緒に作った「暴風雪ミニノート」は、気温が低く風が強いと雪面の雪が目の高さより上に吹き上げられる(「高い地吹雪」)、そうなると「乗用車の目線の高さ1.2mを越えて雪が舞うようになるので、ドライバーの視界を奪い、厳しい視程障害を及ぼす場合があります」と書いている。
同じミニノートは、暴風雪の被害は「晴天から悪天へと天気が急変した時に特に多く発生しています」とも書いている。
うちの家族の話:猛吹雪の農道で道を外れた
うちの家族は、猛吹雪の中を農道で走っていて、前が見えなさすぎて道を外れた。車は雪山に乗り上げて「亀の子」になり、動けなくなった。
私は何とか現地までたどり着き、スコップと手で車の下の雪を掻き出して掘った。それから、けん引ロープで引っ張りながら押して、外へ出した。もう少しで側溝に落ちる寸前だった。
走っている途中で前が見えなくなったら

1.ハザードを点けて、止まる
JAFの雪道の頁は、「豪雪で身動きが取れなくなった場合」の段で「地吹雪などホワイトアウトの状況ではハザードランプを点灯して停車。」としている。止まったら、3(後ろからぶつけられない形)へ。
2.見えないまま走り続けない
ミニノートは「視界不良のまま運転を続けるのは大変危険なので・・・」「道の駅、コンビニなどで天気の回復を待つ」としている。
止まるのと、道の駅まで行くの、どっちなの❓
アレルさん2つを並べると、真っ白で何も見えない時はハザードを点けて止まる(JAF)、走れる程度に見えるうちに道の駅やコンビニに入って待つ(ミニノート)、と読める。ここは2つを並べた私の読みだ。
3.立ち往生したら、後ろからぶつけられない形にする
ミニノートは「途中で立往生をしてしまったときは、後続車から追突されないように…」「ハザードランプを点滅、停止表示板を置く」「JAF等のロードサービス、近くの人家、警察・消防に救助を依頼」としている。
4.吹きだまりに突っ込まない
ミニノートは「道路の吹きだまりの深さが20cm程度でも前進できなくなることがあるので注意しましょう」としている。
5.立ち往生して車の中で救助を待つ時は、原則エンジンを止める
ミニノートは「排気ガスによる中毒や低体温症に十分注意が必要なので・・・」「原則エンジン停止」「防寒着や毛布、新聞紙などで体温の低下を防ぎましょう」としている。
やむを得ずエンジンをかける時は、排気管の出口を雪から出し、降り続く雪と吹きだまりでまた埋まらないように気をつける。窓を開けていても「絶対安全とは言えません」とまで書いてある。
出る前に見るもの
1.気象庁の警報と情報
気象庁の予報用語「地ふぶき」の備考は、「(非常に)風が強く、地ふぶきによる視程障害や吹きだまりによる交通障害の発生する可能性がある場合には、暴風雪警報、風雪注意報を発表する」としている。
ミニノートは、気象台から「数年に一度の猛吹雪」「外出は控えてください」という言葉を使った情報が出たら「厳重に警戒を!」としている。
今冬から1つ名前が変わる。気象庁は2026年5月29日から防災気象情報の名前を変えた。「顕著な大雪に関する気象情報」は「気象防災速報(短時間大雪)」になる(雪の季節に出るのは今冬が初めて)。暴風雪警報・風雪注意報は「これまでと変わりません」。
2.寒地土木研究所の「吹雪の視界情報」
国立研究開発法人土木研究所の寒地土木研究所が、北海道を細かい地区に分けて、吹雪の視界を5段階の色で出している。研究所の報告では、地区は221、5段階は視程100m未満(著しい視程障害)・100〜200m(かなり不良)・200〜500m(不良)・500〜1,000m(やや不良)・1,000m以上(良好)、予測は24時間先まで。

冬だけの運用で、昨冬は2025年12月15日に始まり、2026年4月8日に終わった。今冬の開始日は、11月2日の時点では頁にまだ出ていない(年で違う=2021年は12月1日・2023年は11月22日・2025年は12月15日)。
出る前に「真っ赤」なら、出ないって決められるね。
アレルさんミニノートも、悪天が予想されていたら今の天気が良くても油断せず、気象情報と道路情報を前もって確かめる、としている。
車に積んでおく物(ミニノートの表)
ミニノートの「車の常備品」はこうなっている。
- 防寒着・長靴・手袋
- スコップ
- けん引ロープ
- 十分な燃料
- 飲料水
- ブースターケーブル
- スノーヘルパー
- 毛布
- スノーブラシ
このうちスコップとけん引ロープは、農道で道を外れた家族の車を出した時に実際に使った物だ。今は家のどの車にも積んである(スコップはキャプテンスタッグの折りたためる物=UA-4501、ロープはAthvchtの5mの物)。
ブースターケーブルの代わりに、うちはジャンプスターターを車に積んでいる。

困った時の番号(ミニノートより)
- JAFロードサービス=#8139
- 事故・人命救助=警察110・消防119
- 道路交通情報=日本道路交通情報センター #8011
まとめ
- 吹雪は、降っていなくても積もった雪が風で舞えば起きる(気象庁)
- 地吹雪は乗用車の目線1.2mを越えることがある(ミニノート)
- 真っ白になったらハザードを点けて止まる(JAF)。見えないまま走り続けず、道の駅やコンビニで待つ(ミニノート)
- 立ち往生したら、ハザードと停止表示板。待つ間は原則エンジンを止める(ミニノート)
- 出る前に、暴風雪警報と「吹雪の視界情報」を見る
- 今冬から「気象防災速報(短時間大雪)」という名前の情報が出る
出る前に見て、見えなくなったら止まる、だね〜
アレルさんそう。ゆっくり走れば平気、じゃない日がある。
出典
- 気象庁「予報用語 降水」(ふぶき・地ふぶき・ホワイトアウト・暴風雪警報)
- 気象庁「予報用語 風」(やや強い風)
- 北海道開発局「暴風雪への備え」の防災ミニノート「できていますか?暴風雪への備え」(北海道開発局・気象台・北海道・寒地土木研究所)
- JAF「雪道・アイスバーンでの運転の注意点」
- 気象庁「防災気象情報の改善について」
- 気象庁 報道発表(令和8年4月14日)「新たな防災気象情報」
- 寒地土木研究所「北の道ナビ 吹雪の視界情報」
- 寒地土木研究所「北の道リサーチニュース 第267号」(2025年12月24日・昨冬の運用開始)
- 國分ほか(寒地土木研究所)「吹雪視程予測情報による行動判断支援について」(北海道開発局 技術研究発表会)
- 寒地土木研究所「お知らせ 2023年11月17日」(11月22日から)
- 寒地土木研究所「お知らせ 2021年11月24日」(12月1日から)