スタッドレスの替え時は「溝がまだある」では決まらない。
見るのは、溝の「プラットホーム」、側面の「4桁の数字」、そして「ゴムの硬さ」の3つだ。
雪が降る前の晴れた日に、10分でできる。
あれコレさん物置からスタッドレス出してきたよ〜❄️ 溝まだあるし、今年もいけるよね❓
アレルさん「溝がある」だけで決めるのがいちばん危ない。スタッドレスは夏タイヤと替え時の決め方がちがうんだ。
あれコレさんえ、ちがうの❓
アレルさん見る所は3つ。溝の「プラットホーム」、側面の「4桁の数字」、それと「ゴムの硬さ」。順番にやるぞ。
清虎丸…オレの肉球は一年中スタッドレスだワン🐾
まず結論:見るのは3つ
- 溝=プラットホームが出ていないか
- 年=側面の4桁で、いつ作られたか
- ゴム=硬くなっていないか・ひび割れ
どれか1つでも引っかかったら、雪道の前に替えるか、店で見てもらう。これが結論。
ここから1つずつ、自分の目で確かめる方法を書く。
1つ目:溝は「プラットホーム」を見る
スタッドレスの溝の中には、「プラットホーム」という小さな段(突起)がある。溝が新品の半分まで減ると、この段が表面と同じ高さになって顔を出す。
ブリヂストンは、プラットホームが出たら「できるだけ早急に交換」と案内している。
見る場所は、タイヤの側面にある矢印(↑)。ブリヂストンの場合、1本に4か所ある。その矢印の先の溝をのぞくと、プラットホームがある。1か所だけでなく、4か所とも見る。
道具なしの目安もある。ブリヂストンの案内では、100円玉を溝に差し込んで「1」の字が見えたら、残りの溝が半分以下の目安。
スリップサインとは別物
よく混ざるのが「スリップサイン」。スリップサインは、残りの溝が1.6mmになると出る印で、側面の三角(△)の先にある。夏タイヤにもスタッドレスにもある。
こちらは法律の線。道路運送車両の保安基準で、溝は1.6mm以上と決まっている。1か所でも出たら、そのタイヤは使えない。
まとめるとこうなる。
- プラットホーム=新品の半分=冬用タイヤとしての替え時
- スリップサイン=残り1.6mm=タイヤとして使えない線
つまり、スリップサインが出ていなくても、プラットホームが出ていたら雪道用としてはもう終わり。
県によっては、半分以上すり減った冬タイヤを、積雪・凍結した道での「滑り止め」として数えない規則の所もある(岩手県など。その場合はチェーン等が別に要る)。
あれコレさん半分って、思ったより早いね😳
アレルさんそう。だから「溝がまだある」は当てにならない。
2つ目:側面の4桁で「いつ作ったか」を見る
タイヤの側面、ホイールに近い所に4桁の数字が刻んである。前の2桁がその年の何週目か、後の2桁が何年か。
例えば「2324」なら、2024年の23週目(6月ごろ)に作られた、という意味。
4桁は片側の面にしか無い。見つからなければ裏側の面を見る。ゴムにへこんだ文字の4桁がそれ。
ブリヂストンの目安はこうだ。
- 使い始めて5年たったら、一度タイヤ店で点検(中古で使い始めが分からない時は、4桁の年から数える)
- 作られてから10年たっていたら、交換をすすめる
これは「品質の保証の期限」ではなく目安。使い方や置き方で大きく変わる。
中古や在庫のタイヤを買う時も、この4桁は必ず見る。「新品」でも、作られた年が古いことはある(ブリヂストンは、きちんと保管された新品なら3年は性能が変わらない、としている)。
3つ目:ゴムの硬さとひび割れ
スタッドレスは、凍った道でも滑りにくいように、夏タイヤより柔らかいゴムでできている。そのゴムが年数とともに硬くなると、溝が残っていても滑りやすくなる。ここが夏タイヤとの一番のちがい。
困るのは、硬さは見た目では分からないこと。指で押した感触では、まず分からない。
確かめたい時は、タイヤ店に頼むのが確実。「硬度計」という道具で、ゴムの硬さを数字で見てもらえる(点検してくれる店がある)。
何度を超えたら交換、というメーカーの公式な数字は、AIと一緒に調べた範囲では見つからなかった。なので、この記事では数字の線は書かない。店の判断を聞いてほしい。
ひび割れは「コードに届いているか」で決まる
側面や溝の底の細かいひび割れは、どのタイヤにもいずれ出る。
ブリヂストンの案内では、ひび割れがタイヤの中の「コード(骨組みの糸)」まで届いていなければ、安全上の問題はなく使える。逆に、コードまで届いていたら交換。自分で判断がつかない深さなら、店で見てもらう。
履き替え前の判定(これだけ覚えればいい)
- プラットホームが1か所でも出ている → 替える
- スリップサインが出ている → 替える(そもそも使えない)
- 作ってから10年たっている → 替える
- 使い始めて5年以上 → 店で一度点検(ゴムの硬さもここで見てもらう)
- ひび割れがコードまで届いている → 替える
- 一部だけ極端に減っている(片べり) → 店で見てもらう
- 側面がこぶのように膨らんでいる → 替える(中のコードが切れている)
- 全部セーフ → 今年も使える見込み。空気圧を合わせてから履く
あれコレさんうちのは、プラットホームはまだ余裕。4桁も新しかったよ〜
アレルさんそれでいい。1つでも引っかかったら、替えるか店。迷ったら店。雪道で試すのが一番まずい。
替えると決めた時の参考に。ハイラックスで履いていたスタッドレスはこれ。大きさ(265/65R17)はハイラックスの物なので、自分の車のサイズで選んでほしい。
来年も使うための外し方・しまい方
春に外したあとの置き方で、ゴムの持ちが変わる。ブリヂストンの案内から、家でできる所だけ抜き出すとこうなる。
- 直射日光と雨が当たらない所に置く
- ストーブなどの熱源、油のそばに置かない
- 空気圧は半分くらいに下げておく
- ホイール付きなら寝かせて重ねる(ホイールなしなら立てて置く)
- 重ねたら、時々上下を入れ替える
うちは、物置と車庫に分けて置いている。
冬の道の融雪剤(塩カル)は、外す前に洗い流して、よく乾かしてからしまう(濡れたままだとカビや劣化のもと)。下回りのサビの話は、こちらに書いた。

自分で履き替えるなら
替え時を見たら、次は履き替えの作業。うちは自分で替えている。ジャッキの位置、ナットの締め方(トルク)、100km走ったあとの増し締めまでは、こちらに全部書いた。

この記事はハイラックスの物だが、ジャッキと締め方の手順はほかの車でも同じ考え方。締める力(トルク)は車ごとにちがうので、必ず自分の車の取扱説明書で確かめてほしい。
まとめ
スタッドレスの替え時は、「溝が残っているか」だけでは決まらない。
- 溝=プラットホームが出たら終わり
- 年=側面の4桁で10年なら交換。使い始めて5年なら店で点検
- ゴム=硬さは店で測る。ひび割れはコードに届いていなければ使える。届いていたら交換。深さが分からなければ店
雪が降る前の、晴れた日の10分でできる。
あれコレさん清虎丸のおやつ代が飛ぶ前に見ておこっと🐶
清虎丸オレの肉球は今年もいけるワン。そっちの溝はちゃんと測っとけワン🐾
出典
- ブリヂストン「スタッドレスタイヤの寿命は何年?」
- ブリヂストン長期経過タイヤの点検と交換
- ブリヂストン溝の深さの見方
- ブリヂストンタイヤの寿命・損傷
- ブリヂストンタイヤの保管
- 国土交通省道路運送車両の保安基準の細目を定める告示 第167条
- 岩手県道路交通法施行細則 第14条第6号