税金のことをAIに聞くと、それらしい答えが返ってきます。
問題は、その答えが合っているかどうかを、聞いた本人が判定できないことです。
この記事は、判定できる形で聞くための質問の作り方です。
そのまま貼って使える質問文も置いておきます。
〜 この記事について 〜
※アレルさんが自分の申告を整理したときに使った聞き方をまとめたものです。税額や具体的な金額は出していません。制度は年度・自治体で変わるので、最終確認は必ず公式情報で。詳しくは末尾の免責をどうぞ。

ねえアレルさん、税金のことAIに聞いたら、すごくちゃんとした答えが返ってきたよ❗️ もうこれでいいよね😊
アレルさん……その「すごくちゃんとして見える」のが、いちばん危ないところでな。合っている答えと、間違っている答えは、同じ顔で出てくる。
あれコレさんえ⁉️ じゃあ、どうやって見分けるの😭
アレルさん見分けようとするな。見分けなくて済む聞き方をしろ。 今日はその話だ。
「これは経費になりますか?」が危ない理由
いちばんよくある聞き方です。そして、いちばん確かめにくい答えが返ってきます。
この聞き方には、2つの問題があります。
1つめ。返ってくるのが「結論」だけで、根拠が付いてこない。「なります」と言われても、どこを読めばそれが確かめられるのかが分かりません。
2つめ。判断に必要な情報を、こちらが渡していない。経費になるかどうかは、何の仕事で、どう使って、どのくらいの割合で使ったかで変わります。それを言わずに聞けば、AIは一般論で答えるしかありません。
あれコレさん言われてみれば、わたし何も説明せずに聞いてた…😥
アレルさんそれで返ってきた一般論を、自分の話だと思って書き写す——ここで事故が起きる。AIが嘘をついたんじゃない。聞き方が、一般論しか返せない形だったんだ。
質問の型は3つだけ
型① 答えではなく「判断基準の在りか」を聞く
「これは経費になりますか」ではなく、「経費になるかどうかの判断基準は、どこに書いてありますか」と聞きます。
すると、答えの代わりに読みに行く先が手に入ります。国税庁の手引きやタックスアンサーの、どのページを見ればいいのか。そこを自分の目で読めば、来年からは聞かなくても分かるようになります。
型② 自分の条件を先に全部渡す
一般論しか返ってこないのは、一般的な情報しか渡していないからです。先に条件を並べてから聞きます。
渡すのは、給与所得があるかどうか/副業の所得の種類/年間のおおよその規模(レンジで構いません)/青色か白色か/その支出を何に使ったか、の5つです。金額そのものを出す必要はありません。
型③ 数字は作らせず、検算だけ頼む
合計や税額をAIに出させると、その数字がどこから来たのかを自分で説明できなくなります。
だから数字は自分で作り、「この計算の検算手順を教えて」と頼みます。手順をもらって、自分の手で確かめる。これなら数字は最後まで自分の側にあります。
清虎丸在りかを聞く、条件を渡す、検算だけ頼む。3つだワン🐾
そのまま貼って使える質問文
上の3つの型を、よくある6つの場面にあてはめた文です。どの型を使っているかは、それぞれの見出しの( )に書きました。〈 〉の中を自分の言葉に置き換えて使ってください。
「〈支出の内容〉が経費になるかどうかを自分で判断したいです。判断の基準が書かれている公式の資料(国税庁の手引き・タックスアンサーなど)はどれですか。ページの名前と、見るべき項目を教えてください。答えそのものより、根拠の場所が知りたいです」
「会社から給与をもらっている/副業は〈種類〉で所得は年〈レンジ〉くらい(ざっくりの数字で良い)/〈青色 or 白色〉(帳簿をしっかりつけているか、簡易か)/その支出は〈使い道〉に使い、私用と共用しています。この条件で、判断が変わりうる点はどこですか。条件が足りなければ、あとは何を教えればいいか聞いてください」
「〈対象〉(経費にしようとしているモノ)を副業と私用で共用しています。按分の割合を決めるとき、根拠として使える考え方にはどんなものがありますか。それぞれ、どういう場合に使うのが自然かも教えてください。割合そのものは自分で決めます」
「〈申告書の名前〉の様式で、どの欄に私のどの数字を書けばいいですか。欄の名前が専門用語で分からないので、私の数字に対応させて説明してください」
「費目ごとの合計を自分で出しました。この集計を検算する手順を教えてください。数字はそちらで計算しないでください。私が自分で確かめられる方法だけ知りたいです」
「〈制度の名前〉について、私はこう理解しています。〈自分の言葉で説明〉。この理解に間違いや、抜けている条件があれば指摘してください。そのとき、指摘の根拠になる公式資料も教えてください」
あれコレさん⑥がいちばん効くってどうして❓ 自分で説明しなきゃいけないから、めんどくさそう…😅
アレルさんめんどくさいから効くんだ。自分の言葉で説明できない部分が、そのまま分かっていない部分だ。 書こうとした瞬間に、自分で気づく。AIが指摘する前にな。
返ってきた答えの確かめ方
アレルさんは一度、AIの答えをそのまま書きかけました。制度の細かい条件を、古い前提のまま返してきたのです。 それらしい文章で、自信のある口ぶりで。気づいたのは、国税庁の案内に当たって照らし合わせた時でした。
だから、確かめる手順を固定しています。
答えをもらったら、必ず「その根拠はどの資料のどこに書いてありますか」と続けて聞きます。ここで具体的なページ名が出てこないなら、その答えは保留にします。
AIが要約した内容ではなく、原文を自分の目で読みます。ここを省くと、確かめたことになりません。
制度は年度で変わります。AIの知識は、ある時点で止まっています。だから「いつ時点の話か」と「自分がその条件に当てはまるか」の2点を、原文で確かめます。
原文を読んでも判断がつかないなら、そこはAIで解決する場所ではありません。税務署の相談窓口や、住んでいる市区町村に聞くのが確実です。
清虎丸聞く→根拠を聞く→自分で読む。順番だワン☝️🐾
AIに聞かないほうがいいこと
逆に、アレルさんが聞かないと決めていることもあります。
・「これで税務署に通りますか」=誰にも答えられません。AIにも。
・「どうすれば税金が安くなりますか」=目的が先にあると、根拠のほうを曲げて読んでしまいます。
・マイナンバーや口座番号を貼ること=そもそも判断に要りません。
あれコレさん2つめ、ちょっとドキッとした…😢
アレルさん誰でもそうだ。だから聞き方で縛る。「安くする方法」ではなく「基準の在りか」を聞いていれば、勝手に曲がらない。
まとめ
- 答えではなく、判断基準の在りかを聞く。読みに行く先が手に入る聞き方をする。
- 自分の条件を先に渡す。一般論しか渡さなければ、一般論しか返ってこない。
- 数字は作らせず、検算だけ頼む。AIは翻訳機であって、判定機ではない。
この聞き方を使って、実際に会計ソフトを入れずに申告をやり切った記録はこちらです。→ 確定申告に会計ソフトは要る?【使わずにやり切った記録】AIの使い方と“入れたほうが早い人”の条件
そもそも自分が確定申告をする側なのか、住民税の申告だけでいい側なのかが決まっていない方は、先にこちらをどうぞ。→ 副業の住民税申告のやり方【20万円以下でも必要】経費の数え方と普通徴収の選び方まで

「見分けなくて済む聞き方をしろ」って、そういうことだったんだ💡
アレルさんそういうことだ。賢く見抜こうとするより、確かめられる形で聞くほうが、ずっと簡単だぞ。
清虎丸じゃあ、おやつの在りかも聞いていいワン❓🐾
アレルさんそれは俺が判定する😮💨
免責
この記事は、筆者が自分の副業(雑所得)の申告を整理したときに使った質問の作り方をまとめたものです。税制や申告の運用は、年度や個々の状況によって変わります。本記事の内容は執筆時点の一般的な情報であり、特定の人の申告結果を保証するものではありません。実際に申告するときは、必ず国税庁・お住まいの市区町村の公式情報を確認してください。判断に迷う場合は、税務署の相談窓口や税理士など専門家に確認するのが確実です。本記事を参考にした結果について、筆者は責任を負いかねます。