陸運局へ2回行った。
1回目は車検、2回目は名義変更だ。
同じ建物で、かかった時間は30分と1日。
腕の差でも、運でもない。差がついた理由は、あとになって分かったことだった。
〜 この記事について 〜
※アレルさんが実際に陸運局で受けたユーザー車検と名義変更の話です。手続きの内容や必要書類は、地域・車種・時期によって変わります。最終確認は必ず公式情報で。詳しくは末尾の免責をどうぞ。
アレルさん陸運局には2回行った。1回目は車検、2回目はコンパクトカーの名義変更だ。
清虎丸同じ建物なのに、30分と1日ワン❓ そんなに違うものかワン🐾
アレルさん違った。しかも差がついたのは、陸運局に着く前だった。
混んでいたのに、待たなかった日
今回の車検は、いわゆるユーザー車検。
家のパソコンで予約を取ると『予約番号』というものが発行される。ユーザー車検は事前予約が必要で、電話では事前予約が取れない。
当日、陸運局は繁忙期でめちゃくちゃ混んでいたことを覚えている。見たところ、周りは業者らしき人が多い。これは時間がかかるな、と感じていた。
ところが、窓口でやったのは印紙を買ったことだけで、そのあとは置いてある機械に番号を打ったら、すんなり順番がやって来てしまった。
手続きは驚くほどスムーズで、拍子抜けするくらい早く終わったため、正直「すげえ」と感じた。
ひとつ不思議だったのは、周りで同じことをしている人を見なかったことだ。あれだけ人がいるのに、機械のところへ行く人がいないのがやけに気になった。
清虎丸誰も使っていないのに、そこだけガラガラだったワン❓🐾
アレルさんそうだ。その理由が分かったのは、2回目に丸1日潰したあとだった。
後日、別の車の名義変更。今度はまる1日潰れた。
しばらくして、別のコンパクトカーの名義変更でまた陸運局へ行ったことがあった。
行く数日前からネットで概要を確認している。それでも、自信は何も持てなかった。どこに何があるのか。このあとどうなるのか。自分が今どの段階にいるのか。
最初の印紙を買うところまではやけにスムーズだった。そこから並んで順番を待つ。
順番が来て、はじめて気付いたこと。そこは「記入済みの書類を出す」場所で、自分は書類すら持っていなかった。
書類を受け取り、記入して、また並び直し。ところが書類を見たところでどこをどう記入すればいいのかさっぱりわからない。周りはざわざわしていて、落ち着いて考えられる場所でもない。
だから、そういう時はこう思う。「窓口で不備があったら教えてもらえばいい」と。
しかし、これが無限ループの始まりだった。
あそこは、トレーに書類を積み上げていく方式だ。検査員が順番に確認して、終われば番号で呼ばれる。
でも、親切丁寧に教えてくれるわけではない。時間は限られているためにその時々の端的な案内しかできないのだ。「ここ記入漏れです、書いてきてください」——当然突き返されるだけ。
それは窓口の係員が原因なのではなく、順番を待っているのは自分だけではないのだから当然である。
記入が終わり、また持っていく。今度は添付書類の有無を聞かれて、その不備を指摘され。また出直す。
本当に地獄のループだった。
事前に調べていってもこれなのだから、結局は経験するしかない——そう思いながら、まる1日が過ぎて行った。
清虎丸教えてくれないのは、ちょっとひどい気がするワン😢
アレルさんいや、あそこは審査する場所であって、教える場所じゃないんだ。事務員さんも一生懸命時間内でサバこうと必死だったぞ。まさに戦場の中で教わろう、と思って行ったのがそもそもの間違いだった。
差は「機械」ではなく、自宅で終わらせた分量だった

1回目と2回目で、自分は何を変えていたのか。調べてみて、順番が逆だったことに気づいてしまった。
1回目(車検)=自宅で予約。当日は印紙と番号だけ
ユーザー車検は、事前予約が肝心だ。予約サイトでアカウントを作り、受検日の約2週間前から予約できる。予約が済むと予約番号が発行され、これが当日の鍵として必要になる。
つまり、当日やることは、もうほとんど残っていない。混んでいても待たなかったのは、そのためである。あの混雑は「その場で手続きを始める人」の列だったってわけだ。
2回目(名義変更)=家では何もせず、当日に全部やった
名義変更(移転登録)は、実は自宅で済ませられる手続きだ。「自動車保有関係手続のワンストップサービス(OSS)」といって、国土交通省が用意しているもの。47都道府県すべてで利用できる。
- マイナンバーカード(電子証明書つき)
- ICカードリーダー
- スキャナ
- 車検証
- 保管場所証明に必要な書類一式
署名用電子証明書を使えば、住民票の写しの提出も省略できる。
ただし、車の種類・型式・取得の事情・課税区分によっては使えない場合がある(免税や減免の対象車は窓口だ)。申請前に確認をしよう。
では、あの「番号の機械」は何だったのか
陸運局には、順番待ちの番号を取る仕組みもあるんだ。番号札を2枚取り、1枚を申請書と一緒にクリップで留めて窓口のポストへ置く。審査が終わると背面のモニターに番号が出る。審査待ちの目安は30〜60分、混む時期は2時間を超えることもざらにある。
ただしこれは順番を管理する仕組みであって、書類の中身を見ているわけではない。だから、突き返されるループには効かない、と覚悟しておこう。
2回目の自分を救えた機械は、陸運局には無かったということだ。救えたのは、自宅の机の上にあるパソコンだった。
清虎丸じゃあ、業者さんたちが機械を使わなかったのはどうしてワン?🐾
アレルさん持ち込みで自分の車を受検する人が、そもそも少ないからだ。楽な道が空いているのに、知られていないだけだった。
電子申請にすれば失敗しない、わけではない
ここで、期待を先に折っておくこととしよう。
OSSにも「補正通知」がある。申請内容に誤りがあれば、自動車税事務所から補正の指示が来る。公式のよくある質問にも「補正指示を受けました」という項目が用意されているくらいだ。
つまり、電子でも弾かれる時は普通にある。弾かれる回数は、たぶん窓口とそんなに変わらないと思う。
変わるのは、弾かれたときに自分がどこにいるか。
窓口で弾かれる=書き直して、並び直して、また待つ。しかも周りはざわざわしていて、落ち着いて読めない。
パソコンで弾かれる=座ったまま直して、送り直す。分からないところは、その場で調べられる。
不備が3つあれば、窓口では「高い往復」を3回やりなおす。パソコンならその3回は椅子から立たなくていい。
同じ回数だけ間違えても、痛さがまるで違うはず。
1日潰れた原因は、書類のやり直し。だから順番待ちの番号を取っていても、あの日は救われた気持ちにならない。救えたのは自宅で済ませるほうで——読み込みのできるICカードリーダーは、自宅にあった。確定申告のときに使ったものと同じものだ。
アレルさん事前に調べていってもアレだ。経験するしかないなら、自宅で弾かれるほうがよっぽど良い。ゆっくりじっくりできるからな。
自分の車検証は「読める側」か
車検証には2種類ある。
小さいほう(A6サイズ・厚紙)=電子車検証。ICタグが入っている。
大きいほう(A4サイズ)=従来の車検証。タグは無い。
交付が始まったのは、普通車が2023年1月4日から、軽自動車が2024年1月4日からだ。車検を受けるたびに順次切り替わる。手元の車検証が小さければ、ICタグが入っているもの。
ICタグの中身を読むには「車検証閲覧アプリ」を使う。スマホはNFCでそのまま読めるが、パソコンは別途ICカードリーダーが必要なんだ。
ひとつ、混ぜないでほしいところがある。OSSでオンライン申請することと、車検証が電子化されていることは、別の話。OSSに要るのはマイナンバーカードのほうで、車検証が紙のままでも申請そのものはできる、ということ。
電子かどうかより、備考欄に何が書いてあるかを読めるかどうかのほうが効く場面もある。中古で買ったバイクの車検証に「新規検査」とあり、そこから長く眠っていた車両だと分かった話がこちら。

使ったカードリーダー
確定申告のe-Taxで使ったものが、そのまま車検証の読み取りにも使えたぞ。Windows・macOSの両方にしっかり対応している。
年に1回しか使わない道具だと思っていたが、そうではなかった。
まとめ
- 車検も名義変更も、自分でできる
- かかる時間の差は、腕でも運でもなく「家で何を終わらせてきたか」で決まる
- 電子申請にしても、間違いは指摘される。回数は減らないかもしれない
- 減るのは、1回あたりの痛さのほう
- 陸運局で機械を使っている人を、2回とも見なかった。たぶん、楽だと知らないだけ
次にやるなら自宅で申請してから行く。
自分で通すと、車検は実際いくらで済むのか。1ナンバーのハイラックスで、車検代・税金・任意保険まで実費を出した記事があるぞ。

清虎丸じゃあ次は、おやつも家で予約しておくワン❓🐾
アレルさんそれは当日、俺がシッカリ判定する👍
免責
この記事は、筆者が実際に受けたユーザー車検と名義変更の体験、および執筆時点で公開されている公式情報をまとめたものです。手続きの流れ・必要書類・受付方法は、運輸支局や時期、車の種類によって変わります。オンライン申請(OSS)の可否も、車種・型式・取得の事情・課税区分によって異なります。実際に手続きをするときは、必ず国土交通省・自動車技術総合機構・お住まいの都道府県および運輸支局の公式情報を確認してください。本記事を参考にした結果について、筆者は責任を負いかねます。